夏を制する者は受験を制す?2025/06/26 ~よく聞く言葉の真意~ 「夏を制する者は受験を制す」 受験生向けのこの言葉を目にする時期になりました。 このフレーズ、なんだか重たく感じませんか?焦りやプレッシャーを感じてしまう人も少なくないと思います。 しかし、私はこのフレーズをもう少しやわらかく、前向きに受けとめてほしいと思っています。「制する」なんて、まるで戦いのようですが、本当に大切なのは、「夏という時間をどう過ごすか」という一点に尽きるのです。
来年受験を迎える子どもたちにとって、夏休みはまとまった学習時間を確保できる最後のチャンスです。学校の授業がない分、自分のペースで進めることができます。それはつまり、「自分で考えて、選んで、動く時間」だということです。 学校があるときは時間割が決まっていて、やることもある程度は指示されます。しかし、夏休みは自分に何が必要かを考え学習計画を立て、実行していく必要があります。 だからこそ、その人の「学びの力」や「主体性」が如実に現れる時期でもあります。 私はよく、「夏休みは“差がつく”期間でもあり、“差が見える”期間でもある」と生徒さんたちに伝えます。 何をしたか、どこまでやったかはもちろん、「どのように考え、どのように実行したか」が、夏休み明け以降の姿勢や成果に表れるのです。 「何時間やったか」より「どう取り組んだか」 「1日10時間勉強!」といった声を耳にすることもありますが、時間の長さだけで学習の成果が決まるわけではありません。 実際に、短い時間でも成果を上げている子はたくさんいます。 その子たちに共通しているのは、次の3点です。 ・目的が明確であること ただ問題集を1冊終えることが目標になってしまっていませんか? こうした点を丁寧に見直すだけで、学びの質はぐっと上がります。 「何時間やったか」より「どのように考え、取り組んだか」が大切です。考えて取り組んだ結果、「今日はトータルで5時間も勉強していた!」「〇〇ができるようになった!」となれば、あなたは「夏を制した」と言えるでしょう。
一人ひとりの“夏”がある もちろん、「この教材をこのペースで」などの目安が必要な人もいますし、「まずは学習習慣をつくることが目標」という人もいます。 受験生といっても、置かれた状況や得意・不得意、これまでの学びの歩みはみんな違うのです。だから、私は「みんなと同じように頑張らなきゃ」と思いすぎなくてもいいと思っています。 「自分にとって必要なことは何か」 そこを一緒に考えていくのが、私の仕事でもあります。 夏を「誰かと比べて頑張る時間」ではなく、「自分と向き合う時間」にしてほしいです。それこそが、夏の学びを豊かなものにする第一歩だと思います。
夏のあとに、何が残るか 夏期講習が終わる頃、生徒さんたちからよく聞く言葉があります。 「最初はしんどかったけど、やってよかった」 思い描いたような成果が出たという生徒さんもいれば、ほんの少しだけ前進したという生徒さんもいます。いずれにしても、少しずつ、自信の芽が育ってきたという感覚なのですね。 受験は“結果がすべて”と思われがちですが、私はそのプロセスにも大きな意味があると感じています。そのプロセスがあるからこそ“結果”はついてきます。 この夏、自分に必要なことを考えて、自分の力で一歩を踏み出すことができたら“勝ち”です。その後は継続、そして自分を省みて、さらに一歩踏み出すことが大切です。 焦らなくていいです。人と比べなくていいです。 「“わかる”が増える、“できる”が広がる夏」にするために
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