いよいよ首都圏の中学受験本番が近づいてきました。
今年はサンデーショックの年ということもあり、例年以上に倍率や併願について気になってしまう受験生や保護者の方も多いのではないでしょうか。
直前期は、合格率の予想や今年の動向など、さまざまな情報が一気に目に入ってくる時期でもあります。
気になって調べてしまうのは自然なことですが、情報の受け取り方によっては、かえって不安が大きくなってしまうこともあります。
この時期に大切なのは、「今の自分にとって本当に必要なことは何か」を見失わないことです。
直前期に変わらないもの
直前期になっても、変わらないものがあります。それは、これまで積み重ねてきた学習です。
基礎力や解き慣れた問題への対応力は、数日で大きく変わるものではありません。
だからこそ、この時期になって「何か新しいことをしなければ」と焦る必要はありません。
これまでやってきたことは、確実に力になっています。
今からできる、意味のある準備
直前期に取り組みたいのは、これまで学んできた内容の「確認と整理」です。
試験当日の朝や移動時間、試験直前に落ち着いて見返せるように、自分用の「まとめノート」を用意しておくのもおすすめです。
次のような内容を、キーワード中心で簡潔にまとめておきましょう。
- 覚えにくい内容
- よく間違えるポイント
- 直前に必ず確認しておきたいこと
短時間で見返すものなので、量は必要最小限で構いません。
「あれもこれもたくさん書いてあるノート」ではなく、見ることで気持ちが落ち着くノートを意識して作ってみてください。
「いつも通り」を続けることが一番の準備
本番でいつも通りの力を発揮するためには、直前期もいつも通りのことを続けることが大切です。
新しいことを増やすより、これまで積み重ねてきた学習のリズムを崩さないことが、当日の安定につながります。
たとえば、次のような学習です。
- 計算練習
- 漢字練習
- 音読
- 暗記事項のアウトプット
単純なものばかりですが、これらのいつも通りのことこそ、やればやるほど自信につながります。
その自信は、当日の安心材料にもなりますので、普段と同じリズムで学習を続けましょう。
当日の持ち物は「使い慣れたもの」を基本に
試験当日に持っていくものは、新しく買ったものより、普段から使っているものが基本です。
いつも使っているものは、それだけで安心感につながります。
- 筆記用具(鉛筆3~5本、携帯用鉛筆削り)
- 前述したような「まとめノート」
- 腕時計
- 着脱可能な上着(教室の暖房の当たり具合は当日にならないと分からないため)
- 受験校指定の持ち物(上履きなど)
- ほっかいろ
また、持っていると気持ちが落ち着くものを一つ用意しておくのもおすすめです。
保護者の準備が、子どもの安心につながる
直前期は、子ども以上に保護者の方が不安を感じやすい時期でもあります。
その日やその週のスケジュールを事前に整理し、どんな場合でも落ち着いて動ける準備をしておきましょう。
具体的には以下の項目です。
複数のパターンを用意しておくと安心です。
- 「午前入試の合否、午後入試の合否によって新たに出願をする学校」を書き出しておく
- 昼食をとる時間や場所
- 交通機関
言わずもがなですが、保護者の方もお忘れ物のないように、以下ご参考になれば幸いです。
- モバイルバッテリー
- 爪切りやピンセット(指先のトラブルにもすぐ対応できます。)
- 絆創膏(少しの傷も、絆創膏を巻くだけで安心できます。)
- 女の子には、念のため衛生用品も用意しておくと安心です。
保護者の方が笑顔で待っていてくれる、送り出してくれることは、子どもにとって何よりの安心材料になります。
結果に一喜しても一憂せず、
次に向かうときに、しっかりと手を引いてあげてください。
おわりに
直前期は、緊張や不安でいっぱいになるのが当たり前です。
それでも、これまで積み重ねてきた努力が消えることはありません。
できることを一つずつ整え、
あとは「いつも通り」を大切にしてください。
当日、子どもたちが自分の力を信じて、
最後までやり切ることができますように。
おまけ
この時期は、過去に送り出した中学受験生をたくさん思い出します。
その中の一人、Aさん。
6年生になってから中学受験の勉強を始めたAさん。
受験校を2校に絞り、秋の初めまでテキストで、秋の中旬から過去問で対策をしました。
感情のコントロールが少し難しいAさん。
時々泣きながらも、目標に向かって必死に頑張っていた姿を今でも思い出します。
第一志望校に1日目では合格できませんでしたが、2日目で合格できました。
入試得点が毎回上がっていて、入試の当日まで偏差値は上がるということを私に見せてくれました。
そしてなんと、特進クラスに挑戦してみると言って臨んだ最終日の試験、見事に特進クラスに合格して帰ってきてくれました。何度も一緒に泣きました。
ときに挫けそうになることはありましたが、あきらめずに目標に向かって走り続けたAさん。
私は指導する立場にありながら、その姿に何度も背中を押されていたように思います。
あのときの経験は、今でも私の宝物です。
