前回のコラムでは、中学受験の結果から見える「今」の変化についてお伝えしました。
今回はその続きとして、神奈川県の高校受験について、現場で感じている変化をお話しします。
2026年度の神奈川県高校入試は、
結果以上に「受験の考え方そのもの」が大きく変わってきたと感じるものでした。
神奈川県高校入試2026は転換点
神奈川県は長年、公立志向が非常に強い地域でした。
しかしここ数年で、その流れが変わってきています。
2026年度入試では、公立高校の募集比率は約60%と大きな変動はありませんでした。一方で、志願者数は減少し、実質倍率も前年の1.20倍から1.15倍へと低下しています。
👉 「受け入れ枠は変わらないのに、受験者が減っている」
という状況です。
さらに、倍率の分布を見ると、1.0倍以下の学校が増加しており、「入学しやすい学校」が広がっている一方で、高倍率帯の学校は減少しています。
これらの変化は、「公立の人気が下がった」という単純な話ではありません。
👉 受験のスタート地点そのものが変わってきている
ということです。
実際に現場でも、
「最初から私立を第一志望にする」
という選択をするご家庭が増えています。
この変化の背景には、
・入試制度の変化
・コロナ禍での学校対応の違い
・私立高校授業料無償化の拡大
といった複数の要因があります。
つまり、「まずは公立」という前提ではなく、
👉 入試制度や学び方も含めて、自分に合った進路を選ぶ
という考え方へと変化しています。
入試内容の分析(2026年度)
・国語:やや難化
・英語:長文読解中心でその語数も多く、得点のばらつきが一番大きい
・数学:基礎から応用までバランス型
・理科・社会:知識と考察の融合型
👉 基礎基本+思考力・判断力を問う構成
が維持されています。
また、問題文の情報量が多く、
👉 読解力そのものが得点力に直結する
点も見逃せません。
実際に、「時間が足りなかった」「読み切れなかった」という声も多く聞かれました。
特色検査の重要ポイント
特色検査は、
・大問1・2が全校共通問題
・大問3〜6から学校ごとに選択
という構成です(一部高校を除く)。
👉 今年は大問2に難化が見られた
ことで、思うように点数を伸ばせなかった受験生が多かったようです。
実際、例年よりも「手応えがなかった」という声が目立った印象です。
また、学校によって
・共通選抜でしっかり得点していれば特色検査での得点差は小さい学校
・特色検査でも高得点が必要な学校
に分かれており、
👉 志望校ごとの対策の違いが結果に直結する
構造になっています。
日程が与えた影響
今年は入試日程も特徴的でした。
神奈川県公立高校入試は、
例年、土日を避けた平日の2月14日に実施されます。
しかし、2026年の2月14日は土曜日だったため、日程が後ろ倒しの2月17日となりました。
その結果、首都圏の難関国立高校の合格発表以降の入試となり、先に合格を得た受験生が神奈川県の公立高校を受験しないという動きも見られました。
一見すると小さな変化ですが、
こうした動きが倍率や受験層に影響を与える点も、今年の特徴のひとつです。
これからの受験で大切なこと
👉 「なんとなく」では通用しない入試
であるということです。
・戦略を持つこと
・自分に合った選択をすること
・基礎を確実に積み上げること
これらがより重要になっています。
そしてその差が最初に表れるのが、春休みです。
実際の現場では、同じ学力帯でも結果が分かれるケースが増えています。
例えば、
内申点も模試の偏差値もほぼ同じだった2人の生徒でも、
・志望校に対して必要な得点を具体的に把握していたか
・どの科目で点を取りにいくかを考えていたか
・過去問を使って戦略的に対策していたか
といった部分で差が出ています。
実際に、余裕を持って合格した生徒は、
「なんとなく頑張る」のではなく、
👉 「どこで点を取るか」「どこで失点を防ぐか」
を明確にしたうえで取り組んでいました。
この差は、直前期ではなく、もっと前の段階から生まれています。
春休みが分岐点
この時期、多くのお子さんが一度ペースを落とします。
だからこそ、この期間の過ごし方で差が生まれます。
・勉強習慣を維持したお子さん
・中学校内容の穴を見つけ埋めたお子さん
・高校内容の予習を進めたお子さん
は、4月以降に大きく伸びます。
逆にここで止まってしまうと、その差はなかなか埋まりません。
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最後に
公立か私立か、どちらを選ぶか自体に正解はないと考えます。
実際、今年の入試を見ていても、
「安全にいくか」「挑戦するか」という判断は、
どのご家庭にとっても簡単なものではなかったはずです。
だからこそ大切なのは、
「なぜその学校を選ぶのか」という軸を持つことです。
高校受験も中学受験もゴールではなく、
その先につながる通過点です。
そして、そのスタートは4月ではありません。
👉 今、この瞬間から始まっています。
春休みの過ごし方ひとつで、その後の伸び方は大きく変わります。
少し先を見て動けるかどうか。
その積み重ねが、これからの学びを大きく左右していきます。




